京都市と滋賀県にまたがっている、比叡山延暦寺です。
538年に生まれた中国天台宗開祖・天台大師智顗が、
中国・天台山で厳しい修行を続け、「法華経」を基本とした
天台教学を完成しました。
そして、約200年後、伝教学び帰国し、日本天台宗を開宗しました。
仏教のすべての教えと修行を網羅していると言えるでしょう。これを「四宗融合」と言います。四宗とは、円(法華円教)・蜜(密教)・禅(達磨禅法)・戒(大乗菩薩戒)のことで、特にすべての人が成仏できるという円教(法華一乗)の教えを大事にしています。具体的な修行方法については「教観二門」といって、教えとは学問のことで、観とは止観に代表される観想行のことです。つまり、学問も修業も、どちらも偏りなく重要視したのが、天台宗です。
天台宗は総合仏教と言われているので、様々な教え・修行があり、多くの名僧が比叡山延暦寺で学びました。念仏の教えを基に「浄土宗・法然」や「浄土真宗・親鸞」や「時宗・一遍」、法華経の教えを基に「日蓮宗・日蓮」、禅の教えを基に「臨済宗・栄西」や「曹洞宗・道元」の祖師も天台宗で学び、各宗派を開かれました。
葬儀とは、故人の冥福を心から祈るとともに、自分が両親をはじめ先祖代々無数の縁によって、生かされていることを自覚し、これからの人生をより良く生きていく為の出発点でもあります。故人がこの世を離れ、仏弟子として浄土に旅立てるよう心身を清浄にし、仏教徒としての戒を受け、戒名を授与します。
最澄の「山家学生式」にある一句からきております。
一隅(いちぐう)とは、今あなたがいるその場所です。あなたの置かれている場所や立場で、最善を尽くして周りの方々を照らせば、自分・周りの方々・地域・国も明るくなるという意味です。